クラチャイダム (กระชายดำ:Kra chai dum)とは
タイ・ラオスではおなじみのハーブの1種で、原生林のなかに自生しているショウガ科の植物です。タイの主要栽培地は、北東部のルーイ県やペチャブン県で、北部のターク県、ラムパーン県などでも栽培されています。日本では「黒ショウガ」と訳されますが、「黒ウコン」とも呼ばれているようです。タイでは、男性の精力増進、滋養強壮、お腹のはりを解消するハーブ薬として、よく知られています。根をスライスして乾燥し、お茶にしたり、生の根や乾燥させたものを、お酒に漬け込んだりと、タイの伝統的な薬として使用されています。
クラチャイダムは、「モン族」(ルーツは、中国南部のチャン族と言われる)という⼭岳⺠族が中国から持ちこみ、タイのルーイ州のダンサーイ郡とアンナーヘーオ郡で栽培を始めたとされ、彼らの家庭で薬草として使用されていたものが、タイ全土に伝わり、伝統的なハーブの一つとなりました。
◆民間伝承薬として
クラチャイダムは高い潜在的能力を持つ薬用植物です。長寿、精力増強、神経系を刺激する、血圧のバランスをとる、血液の循環を良くする、腹痛を抑えるなどの働きがあると言われています。女性では、女性のホルモンのバランスをとることを助け、特に、やせた女性には、蜂蜜とクラチャイダムで作った丸薬を毎日飲むことで、食欲増進、快眠 、健康増進、月経の周期を整えるなどの効果が得られます。さらに、血管拡張作用があり、コレステロールを抑えるほか、糖尿病、高血圧症に効果があると言われ、メタボリックシンドローム対応素材としても注目されています。
◆クラチャイダムの有効成分
- フラボノイド(flavonoid)が老化の原因となる活性酵素を抑える役目がある。
- シネオールなどの精油(植物性揮発油)が体内の空気(ガス)を排出する。
- carboxylic acid phanoleが血液の循環と血糖値を下げる。
◆クラチャイダムに含まれる活性フラボノイド
- 3,7-dimethoxy-5-hydroxyflavone
- 5-hydroxy-7-methoxyflavone
- 5-hydroxy-3,7,4-trimethoxyflavone
- 7,4-dimethoxy-5-hydroxyflavone など10種類以上が確認されています。
弊社製品「クラチャイダム粉末」について
弊社クラチャイダム粉末は、赤葉型と緑葉型の2種類のクラチャイダムを混合して粉末化した「ハイブリッドクラチャイダム」です。
最近、クラチャイダムには、赤葉型(タイで栽培されている大半は、この赤葉型)と緑葉型という2種類の品種が存在しているという論文が発表されました。赤葉型と緑葉型のクラチャイダムは、葉の色、塊茎の色、特に、含まれているクラチャイダムの機能性成分であるポリメトキシフラボン(14種類が確認されている)の比率が異なります。
赤葉型:タイで多く栽培されている品種 | 緑葉型:栽培量は非常に少ない品種 |
・3,5,7,3′,4′-ペンタメトキシフラボン(PMF) ・5,7,4′-トリメトキシフラボン(TMF) ・3,5,7,4′-テトラメトキシフラボン の含有量が多い。 | ・5,7-ジメトキシフラボン(DMF) ・3,5,7-トリメトキシフラボン の含有量が多い。 (DMFは特に多い) |
◇5,7-ジメトキシフラボン分析結果 (参考値)
4.0g/100g(日本食品分析センター) Lot.1220921
◆プロダクトチャンピオン
「OTOP(One Tambon One Product)」とは、日本語でいう『一村一品運動』のことです。日本の大分県の制度をモデルにして行われ、タイ全土にある食材や伝統技術を使って作る食品や製品を、「OTOP」製品として提供するものです。クラチャイダムを配合したお茶、ワインなどの製品が、OTOP(One Tambon One Products『一村一品運動』)のプロダクトチャンピオン認定されています。(2003年~)
タイ王国農業協同組合省認定のプロダクトチャンピオン(2013年)
クラチャイダムの他に、プエラリアミリフィカ、.ブアボーク(ゴツコラ)、.プライ(タイ生姜)、.ルークプラコップ(ハーブボール) の計5種類が認定されています。